猫と鼠の戦争
イソップ寓話
ニャーゴニャーゴ村とチューチュー村は、昔からずーっと、仲が悪かったんだ。
いつもチーズの取り合いや、どっちの家が大きいかで、ケンカばかり。
ある時、ネズミたちは「もう猫たちに負けてばかりじゃいられない!今度こそ勝つぞ!」と、大きな作戦会議を開いた。
ネズミのリーダーたちは、自分たちがえらいって見せるために、ピカピカ光る大きなリボンを頭につけていたんだ。「これぞリーダーのしるし!」ってね。
とうとう、猫たちとの大決戦の日がやってきた。
「いくぞー!」「チュー!」
ネズミたちは勇ましく飛び出していったけど、やっぱり猫たちは強かった。大きくて、爪も鋭い。
「ニャー!」「ニャゴニャゴ!」
あっという間にネズミたちは追い詰められて、「わー!逃げろー!」って、急いで自分たちの小さな穴に逃げ込もうとした。
普通のネズミたちは、すばしっこいから、さささっと穴に隠れることができた。
でも、リーダーのネズミたちは大変!頭の大きなリボンが穴の入り口につっかえちゃって、なかなか入れない。
「うーん、うーん、リボンが邪魔だー!」
そうこうしているうちに、猫たちに「みーつけた!」って捕まっちゃった。
他のリボンをつけていないネズミたちは、すばしっこく穴に隠れて助かったんだけどね。
リーダーたちは、目立つための立派なリボンがアダとなってしまったんだ。
だからね、目立ちすぎるのも、時には考えものなんだって、このお話は教えてくれるんだ。
2034 閲覧数