狐と豹
イソップ寓話
森の奥深く、木漏れ日がキラキラと踊る場所で、動物たちがのんびり過ごしていました。
そこへ、おしゃれなヒョウがやってきました。ヒョウは自分の体に輝く、美しいまだら模様が自慢でした。
「ねえみんな、見てごらんよ!この僕の毛皮!キラキラしたお星さまみたいだろう?森で一番美しいのは、僕に決まってるよね!」
ヒョウは得意そうに胸を張りました。
それを聞いていたキツネが、にっこり笑って言いました。
「うん、ヒョウさんのその模様、本当に素敵だね。太陽の光を浴びて、キラキラ輝いてる。」
キツネは静かに続けました。
「でもね、僕の自慢は、ここだよ。」と、自分の頭をちょんちょんと指さしました。
「外見の美しさもいいけれど、本当に大切なのは、この頭の中にある賢さだと思うんだ。どんな時でも役に立つからね。」
ヒョウはキツネの言葉を聞いて、少し考え込みました。
周りの動物たちも、キツネの言葉にうんうんと頷いていました。
見た目の美しさも素晴らしいけれど、賢い頭脳はもっと素晴らしい宝物なのだと、みんな思ったのでした。
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