ユノと結婚の女神
ローマ神話
空のずーっと上にはね、ピカピカ光るお宮があって、たくさんの神様が住んでいたんだ。
その中でも一番えらいのが、カミナリをあやつるユピテルっていう王様の神様。そして、そのお妃様が、美しくて気高いユノっていう女神様だったんだ。
ユノはね、結婚の女神様。誰と誰が夫婦になるか、そしてその夫婦がずーっと仲良くいられるように見守るのがお仕事だったの。だから、ユノは「約束」っていうものを、とっても大切にしていたんだ。
でもね、ユピテル王は、時々ちょっと困ったことをするんだ。他のきれいな水の精や、森の妖精にこっそり会いに行っちゃったりしてね。ユピテルは、ユノのことが大好きなのに、時々そういういたずらをしてしまうの。
それを知ったユノは、もうカンカン!「ユピテル!約束が違うじゃない!」って、プンプン怒るんだ。だって、結婚は大切な約束でしょう?ユノは、その約束が破られるのが、とっても悲しくて、許せないの。
ユピテルは、ユノが怒るとちょっとしょんぼり。「ごめんよ、ユノ。君が一番大切だよ」って、あわてて謝るんだ。ユピテルも、本当はユノを悲しませたいわけじゃないからね。
ユノは、結婚の約束はとっても大事だって思ってるから、ユピテルがちゃんと謝ると、少しずつ機嫌を直すんだ。そして二人はまた仲良しになる。ユノは、みんなの結婚も、こうして大切に守っているんだね。だから、ユノは結婚の女神様って呼ばれているんだよ。
1859 閲覧数